母から娘へ受け継ぐもの


今度のフラメンコ・チャリティーコンサートのオープニングでみんなでセビジャーナスを踊るのでもう一着衣装が必要になりました。

この衣装、実は母の50年以上前の成人式の時のお振袖をフラメンコの衣装にデザインし直したものです。

着物の柄としては、かなりモダンな柄ですが、舞台衣装にするにはちょっと映えない色彩と柄だったので、思い切ってビビットなオレンジをペチコートに使って再生しました。 表側はベージュのシルクシフォン生地で強烈なオレンジの色を抑えるてあります。

動くたびにスカートのなかから綺麗なオレンジがちらりと見えてかわいい。

この着物、祖母がどなたかに柄をデザインしてもらって、それを白い反物に染めて作ったものだそうです。それ以外にもこの着物にまつわるエピソードを秋の虫干しの時期になるよく聞かされた覚えがあります。

だから、何年か前にもう捨てようかしらと母がいったとき、思い出も一緒に捨ててしまうような気がしたので、フラメンコの衣装としてリフォームして私が受け継ぐことにしました。

この着物のように、ジュエリーもそのお家のおばあ様から、お母様、そして娘様へ形を変えながらそのジュエリーにまつわる家族の思い出とともに受け継がれていくものなんだろうなぁっと思います。

そんな思い出を受け継いでいくお手伝いが出来ればうれしいです。

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